日本看護協会では、教育機関の認定と専門の教育・研修を受けた看護職への資格認定とを行っています。1996年に専門看護師が初めて誕生し、1997年に認定看護師が、1999年に認定看護管理者が誕生しています。
目的
専門看護師は、
複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、
特定の専門看護分野の知識及び技術を深め、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかります。
認定看護師は、 特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護実践ができ、 看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかります。
認定看護管理者は、 多様なヘルスケアニーズを持つ個人、家族及び地域住民に対して、 質の高い組織的看護サービスを提供することを目指し、看護管理者の資質と看護の水準の維持及び向上に寄与することにより、 保健医療福祉に貢献します。
役割
・専門看護師は専門看護分野において
実践:個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
相談:看護職を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
調整:必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる。
教育:看護職に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
研究:専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるために実践の場における研究活動を行う。
・認定看護師は特定の看護分野において
実践:個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。
指導:看護実践を通して看護職に対し指導を行う。
相談:看護職に対しコンサルテーションを行う。
認定看護管理者は管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有する。
看護分野
【分野特定のお知らせ】
認定看護師認定看護分野に「脳卒中リハビリテーション看護」が特定されました。(2008年2月9日付) 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、脳卒中患者の病態予測を行い、重篤化を回避するための知識と技術、廃用症候群予防と機能回復のためのリハビリテーションの知識と技術を提供します。
同分野の教育機関はまだ認定されていませんが、平成20年度中の教育機関申請を予定、21年度中に開講と22年に認定看護師の誕生が見込みます
認定看護師認定看護分野に、新たに「がん放射線療法看護」分野が特定されました。
(2008年5月19日付)がん放射線療法看護認定看護師は、がん放射線治療効果を最大限に得るため、 放射線療法の治療過程により生じる患者の身体、心理、社会的問題の解決を支援し、長期にわたる治療を主体的に継続し、完遂できるよう、水準の高い専門的知識と技術を提供します。 同分野の教育機関はまだ認定されていませんが、開講希望機関は複数あり、平成20年度中に教育機関申請を予定、21年度中に開講と22年に認定看護師の誕生が見込まれます。
・専門看護分野特定の条件
既に看護専門分野の教育課程が現存し大学院等で実施されているもの。なお、教育課程については日本看護系大学協議会またはそれと同等以上の組織が提言しているもの。
専門看護分野の教育を修了し、専門看護師の受験資格を満たしている者が現時点で3名以上、臨床専門分野(地域を含む)で実践していること。
・申請書類専門看護分野特定申請書
教育課程報告書(専門看護師の受験資格を満たしている者が受けた教育背景)
・専門看護師実績報告書(3名以上)
認定看護分野とは、高度化及び専門分化する保健、医療及び福祉の現場において、熟練した看護技術及び知識を必要とする看護分野として制度委員会が認めたものをいう。
認定看護分野の特定の方法は、制度委員会が同委員会に申請された分野について、看護の現状と将来の展望に応じて逐次審議し、理事会の議決を経て行うものとする。
・認定看護分野の条件
看護実践経験の積み重ねのみでは修得しがたい、特定の知識及び技術を必要とすること。
他の分野との重なりがあったとしても、独自の看護知識及び技術を必要とすること。
何らかの法的支援及び経済的支援があるか、または将来それが期待されること。
認定審査
専門看護師を目指す方
【受験資格】
次の1から3の資格をすべて満たしていなければなりません。
日本国の保健師、助産師及び看護師のいずれかの免許を有すること 日本看護系大学協議会専門看護師教育課程基準で指定された内容の科目単位を取得していること(以下の条件のいずれかを満たす者であること)
(1). 看護系大学大学院修士課程修了者で、日本看護系大学協議会専門看護師教育課程基準の所定の単位を取得した者。なお、看護系大学大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会専門看護師教育課程基準の所定の単位に満たない者は、必要単位をさらに取得するものとする。
(2). 看護学以外の関連領域の大学院等を修了した者で、(1).において必要単位をさらに取得した者。
(3). 外国において(1).から(2).と同等以上の教育を受けたと認められた者
・専門看護師としての必要な実務研修があること
(1). 保健師、助産師及び看護師の資格取得後、実務研修が通算5年以上であること。そのうち通算3年以上は専門看護分野の実務研修であり、その経験のうち、1年以上は専門看護師に必要な所定の教育修了後の実務研修を含まなければならない。
(2). 次の各項に定める専門看護分野の実務研修をしていなければならない。
専門看護分野における、個人、家族及び集団に対する直接的な看護実践。
専門看護分野における、看護職を含むケア提供者に対するコンサルテーション。
専門看護分野における、必要なケアが円滑に行われるための、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーション。
専門看護分野における、個人、家族及び集団の権利を守るための、倫理的な問題や葛藤の解決をはかる倫理調整。
専門看護分野における、ケアを向上させるための、看護者に対する研修会、研究指導及び講演会等での活動を含む多様な教育的機能。
専門看護分野における、専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるための実践の場における研究活動。
(3). (1).で定める実務研修5年及び専門看護分野での実務研修3年は、常勤での勤務でなければならない。
(4). 専門看護師の認定審査を受験する者は、上記の条件を全て満足する者であり、現在、常勤、非常勤勤務を問わず実践を行っていること。
(5). 専門看護分野の実務研修を常勤で通算3年以上実施した者については、(1).の専門看護師に必要な所定の教育修了後の1年の実務研修は、非常勤の勤務での研修でも差し支えない。但し、この非常
勤勤務の実践内容としては、以下の内容を満たしていること。
特定の施設と契約等を交わし、定期的に実践していること。
実践時間については週8時間以上で、通算1,800時間に達していること。
【審査方法と認定】
審査は書類審査(一次審査)と口頭試問(二次審査)によって行われます。書類審査に合格した者に限り、口頭試問を受けることができます。認定実行委員会は最終的な審査結果を認定委員会に報告し、認定委員会は審議を行い、合格者を会長に報告します。
審査に合格し、専門看護師の認定を受け認定証の交付を受ける者は、定められた期日までに専門看護師認定申請書に認定料を添えて本会に提出しなければなりません。
認定料: 5万円
認定看護師を目指す方
・教育機関
教育期間: 6ヶ月以上。連続した(集中した)昼間の教育であることが原則です。
授業時間数: 共通科目 90時間以上
専門基礎科目と専門科目 時間規定なし
学内演習および臨地実習 200時間以上
総時間は600時間以上
・認定審査
日本看護協会は毎年1回、認定看護師認定審査を行い、合格し、登録申請をした方を認定看護師として認定し、認定証等を交付しています。認定証の有効期間は交付の日から5年です。
受験資格 免許所有
実務研修5年(3年以上は特定看護分野の実務研修) 以上
認定看護師教育課程修了
申請期間 3月18日(火曜日)から3月31日(月曜日)
審査 筆記試験(120分)
客観式問題(四肢択一)
【受験資格】
次の1から3の資格をすべて満たしていなければなりません。
日本国の保健師、助産師及び看護師のいずれかの免許を有すること。
保健師、助産師及び看護師の資格取得後、実務研修が通算5年以上であること。そのうち通算3年以上は特定の認定看護分野の実務研修[PDF162KB]をしていること。
本会が認定した『認定看護師教育課程』を修了していること。または、外国において上記と同等と認められる教育を修了していること。
【受験方法】
申請書類を整え、審査料とともに所定の期日までに、本会認定部に提出してください。
審査料: 5万円
認定看護管理者を目指す方
認定審査日本看護協会は毎年1回、認定看護管理者認定審査を行い、合格し、登録申請をした方を認定看護管理者として認定し、認定証等を交付しています。認定証の有効期間は交付の日から5年です。
日本看護協会は毎年1回、認定看護管理者認定審査を行い、合格し、登録申請をした方を認定看護管理者として認定し、認定証等を交付しています。認定証の有効期間は交付の日から5年です。
受験資格 免許所有
実務経験5年以上
下記「受験資格」の1)~6)のいずれかの要件を満たす
【受験資格】
日本国の保健師、助産師及び看護師のいずれかの免許を有する。
保健師、助産師及び看護師のいずれかの免許を取得後、実務経験が通算5年以上ある。
以下のいずれかの要件を満たしている。
1) ファーストレベル、セカンドレベル及びサードレベルの認定看護管理者教育の全課程を修了している者。
2) 看護部長または看護部長に相当する任にある者で、過去に合計4週間(20日間)注1. 以上の看護管理研修を受けている者。
3) 副看護部長または副看護部長に相当する職位に1年以上就いている者で、過去に合計4週間(20日間)注1. 以上の看護管理研修を受けている者。
4) 看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者で、実務経験が通算5年以上あり、うち修士課程修了後の実務経験が3年以上である者。
5) 管理経験が3年以上ある者で、看護系大学院において看護管理を専攻し修士号を取得している者。
6) 管理経験が3年以上ある者で、大学院において管理に関連する学問領域の修士号を取得している者。
注1. 要件2),3)に含まれる「過去に合計4週間(20日間)以上の看護管理研修」とは、下記の全てを満たす研修とする。
過去10年以内に受講したものであること。
セカンドレベル教育課程に準じた内容をもつ研修である。
修了証や受講証明書等のコピーおよび研修内容がわかる資料が提出可能な研修である。
【受験方法】
認定看護管理者認定審査申請に必要な書類を整え、審査料とともに所定の期日までに、本会認定部に提出してください。
審査料: 5万円
・申請書類
認定看護管理者認定審査申請書
履歴書
保健師、助産師及び看護師のいずれかの免許証のコピー
その他、申請に必要な書類
【審査方法と認定】
認定審査は書類審査及び筆記試験等によって行われ、審査結果は認定委員会に報告されます。認定委員会は結果の審議を行い、合格者を会長に報告します。
審査に合格し、認定看護管理者の認定を受け認定証の交付を受ける者は、定められた期日までに認定看護管理者認定申請書に認定料を添えて本会認定部に提出しなければなりません。
認定料: 5万円
認定看護師の資格も、専門看護師と同様に日本看護協会の定めた認定資格の一つです。この制度は、1996年からスタートしています。
認定看護師とは、「特定の専門看護分野において熟練した看護技術と知識がある」と認められた看護師のことです。
2005年5月現在、日本看護協会が特定している認定看護分野は、①救急看護、 ②重症集中ケア、③WOC(創傷・オストミー・失禁) 看護、④ホスピスケア、⑤がん性疾痛看護、⑥がん化学療法看護、⑦感染管理、⑧糖尿病看護、 ⑨不妊看護、⑩訪問看護、⑪新生児集中ケア、 ⑫透析看護、⑬手術看護、⑭乳がん看護、⑮ 摂食・嚥下障害看護、⑯小児救急看護、⑰認知症高齢者看護の17分野です。
保健師、助産師、看護師の資格があり実務経験5年以上が受験条件
認定看護師は、保健師、助産師、看護師のいずれかの資格があり、実務経験が通算5年以上 (そのうち通算3年は認定看護分野の経験)あれば、受験することができますので、専門看護師に比べると取得しやすい資格です。
近年、医療界では看護の専門性が強く求められるようになったこともあり、卒後10~15年目の30代看護師を中心に認定看護師を取得する動きが広がっています。2005年5月現在、9分野合計で1239人の認定看護師が誕生しています。
ただし、認定看護師になるためには日本看護協会が定める認定看護師教育課程(6か月以上)を修了しなければなりません。認定看護師教育課程では、共通科目90時間以上、学内演習および臨地実習200時間以上、総時問600時間以上、原則として連続した昼間の教育であることが定められています。
つまり、働きながら研修を受けることができないので、勤務先の病院をいったん休職あるいは退職することになります。最近は、病院側も認定看護師の取得を積極的にすすめる傾向にあり、休職扱いにするところが多いようです。
そのため取得後の職場復帰は、ほぼ保証されるようになりましたが、休職中は無給になるうえに、認定看護師教育課程を受講するには100万円近い費用が必要なので、経済的負担も覚悟しなければならないのが実情です。
日本看護協会では1996年10月から看護教育・研修センター内に認定看護師教育課程を設置し養成を続けています。なお、2004年4月からは、この教育課程が「看護研修学校認定看護師教育専門課程」となり、認定分野ごとの学科が新設されました。
このような「専修学校」となったことで、各種の奨学金制度を利用できるようになりました。さらに近年は、さまざまな大学や都道府県看護協会でも認定看護師教育課程が次々に開講されています。
ひとつの病棟に所属せず指導・相談に専念する認定看護師も認定看護師に求められている役割は次の通り。
①実践・・・個人、家族および集団に対して熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践すること。
②指導・・・看護実践を通して看護者に対し、指導を行うこと。
③相談・・・看護者に対してコンサルテーション(相談) を行うこと。
つまり、専門看護師と同様、まず患者さんや家族あるいは集団に対して、質の高いケアを実践することがもっとも求められています。
そのうえで日常の実践を通して、認定看護師が持つ高い技術と知識を、より多くのスタッフナースに伝えたり、必要なケアがスムーズに行われるために相談に乗ったりすることが期待されているのです。
積極的に取得をすすめる病院では、認定看護師の資格をもつナースは、一つの病棟に配属せずにフリーな立場にしたうえで、院内全体の看護の指導や相談の業務に専念させるところも出てきています。
一方、認定看護師の資格は、高い水準を保つために5年ごとの更新制になっています。そのため更新にあたっては次の条件を満たすことが必要になります。
②護実践時問が2000時間以上に達していること。
②制度委員会で認められた研修会・学会への参加や発表、あるいは雑誌などへの発表など自己研鐙の実績が50点以上に達していること。

